ギアナ高地
ギアナ高地は南米の北部に広がる壮大な自然の宝庫です。世界最後の秘境とも呼ばれるこの地には、垂直に切り立ったテーブルマウンテンや世界最大の滝、独自の生態系を持つ動植物などがあります。このブログでは、ギアナ高地を訪れる際の見所や、アクセス情報、装備、宿泊、危険や注意事項などを紹介します。
見所
ギアナ高地には数多くの見所がありますが、ここでは特に有名な3つを紹介します。
- エンジェルフォール エンジェルフォールは、世界最大級の滝です。その落差は約979mで、滝は途中でしぶきとなって消えてしまうため、滝壺ができません。滝はカナイマ国立公園内にあり、ヘリコプターやカヌーで近くまで行くことができます。また、キャンプやトレッキングをして滝の麓や展望台から滝を眺めることもできます。エンジェルフォールは雨季(5月から11月)に水量が増えて見ごたえがありますが、雲がかかって見えないこともあります。乾季(12月から4月)は水量が少なくなりますが、晴れて滝がよく見えることもあります。
エンジェルフォールの名前の由来は、その存在を世界に向けて大々的に紹介した最初の人物である、アメリカ人探検飛行家ジミー・エンジェルの名にちなみます。彼は1937年に金鉱山を探しながら飛行機でこの滝を発見しましたが、アウヤンテプイの頂上に着陸した後、再離陸ができず、11日かけて徒歩で下りるはめになりました。
ロライマ山 ロライマ山は、テーブルマウンテンのひとつで、ベネズエラ、ガイアナ、ブラジルの三つの国境にまたがっています。標高は2810mで、山頂は平らで広大な岩場になっています。ロライマ山は、古代の地層がそのまま残っており、独自の地形や生態系を持っています。ロライマ山は以下のような見所や歴史があります。
トリプルポイント:山頂の一角には、ベネズエラ・ブラジル・ガイアナの国境が交わる地点があります。ここには三国国境を示す碑が立っています。
水晶の谷:山頂付近には一面に水晶が散らばっているエリアがあります。水晶は雨や風によって削られたもので、太陽の光を反射してキラキラと輝きます。
キャンプ:山頂付近には、岩が突き出て雨風をしのげる天井のようになっているエリアがあります。登山者たちはここでテントを張って泊まります。
特異な生態系:ロライマ山の麓には熱帯のジャングルが広がりますが、山頂では気候や土壌が厳しく、樹木はほとんど育ちません。その代わりに、食虫植物や苔類などが繁茂しています。また、水かきがなくて泳げないカエルや、卵からオタマジャクシにならずカエルのままふ化するカエルなど、珍しい動物も見られます。
歴史:ロライマ山はペモン族の言葉で「偉大」という意味です。ペモン族はこの山を神聖なものとして崇拝していました。ヨーロッパ人では最初にこの山を発見したのはドイツ人の探検家ロバート・ションベルクで、1838年のことでした。記録に残る初登頂は、1884年にイギリス人の植物学者イム・トゥルンとハリー・パーキンスによって行われました。ロライマ山はアーサー・コナン・ドイルの小説『失われた世界』の舞台にもなりました。 ロライマ山へは徒歩で登ることができますが、登山には4日から6日かかります。
サリサリニャーマ サリサリニャーマは、テーブルマウンテンのひとつで、ベネズエラのボリバル州にあります。標高は1350mで、山頂には巨大な縦穴が8つも空いています。最大の縦穴は直径・深さともに350mあります。縦穴の内部は下界とほぼ隔絶されており、独自の生態系を築いています。
サリサリニャーマは1974年に発見され、調査されました。この山はベネズエラ国内で最も辺鄙な場所の一つで、最寄の道路から少なくとも数十キロメートルは離れています。山上の穴への立ち入りは制限されており、当局の許可が必要です。サリサリニャーマはハウア・サリサリニャーマ国立公園内に位置しており、自然保護区となっています。サリサリニャーマへはヘリコプターでしか行くことができません。
アクセス情報
ギアナ高地を訪れるには、まずベネズエラの首都カラカスから国内線でカナイマ空港へ飛びます。カナイマ空港からはヘリコプターやカヌーで各地へ移動することができます。また、カナイマ空港からロライマ山へ登るトレッキングツアーもあります。
装備
ギアナ高地では一年中暑く湿気が高いため、軽くて速乾性のある服装がおすすめです。また、雨季(5月から11月)は雨が多いので、雨具や防水バッグも必要です。登山やトレッキングをする場合は、快適な靴やザック、寝袋やマット、水筒や食料なども持っていく必要があります。ヘリコプターやカヌーで移動する場合は、重量制限があるので、必要最低限の荷物に絞りましょう。
宿泊
ギアナ高地にはホテルやロッジなどの宿泊施設はほとんどありません。カナイマ空港周辺にはいくつかのキャンプ場や宿泊所がありますが、基本的にはテントやハンモックで野宿することになります。登山やトレッキングをする場合は、ガイドやポーターと一緒にテントを張って泊まります。ヘリコプターやカヌーで移動する場合は、テーブルマウンテンの近くにあるキャンプ場や宿泊所に泊まることができます。
危険や注意事項
ギアナ高地は自然の美しさだけでなく、危険や困難も多い場所です。以下の点に注意してください。
- ベネズエラは政治的・経済的に不安定な国です。治安も悪く、暴力や犯罪が多発しています。渡航前に外務省の安全情報を確認し、必要なら海外旅行保険に加入しましょう。
- ギアナ高地はマラリアやデング熱などの感染症が流行しています。渡航前に予防接種や予防薬を受けることをおすすめします。また、虫除けスプレーや蚊帳なども持っていきましょう。
- ギアナ高地は標高が高く、気温や湿度も変化しやすいため、高山病や脱水症状などを起こす可能性があります。体調管理に気を付けてください。また、日焼け止めや帽子などで紫外線対策もしましょう。
- ギアナ高地は未開拓の地域であり、道路や通信網などのインフラが整っていません。移動手段や宿泊施設も限られています。事前に計画を立てて、信頼できるガイドやツアー会社と契約することをおすすめします。
- ギアナ高地は貴重な自然遺産です。その美しさを守るために、ごみを持ち帰ったり、動植物を傷つけたりしないようにしましょう。
以上がギアナ高地を訪れる際の情報です。世界最後の秘境と呼ばれるこの地には、想像を超える驚きや感動が待っています。ぜひ一度足を運んでみてください。
一生に一度は訪れたい!世界最後の秘境『ギアナ高地』 | 旅時間 (tabijikan.jp)
南米ギアナ高地の秘境、「空に浮かぶ島」の一瞬の姿をとらえた | ナショナル ジオグラフィック日本版サイト (nikkeibp.co.jp)
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